中華製のMTB用フルカーボンフォークをロードバイクで試してみる

中華グッズ,ロードバイク

DISK台座の中華製フルカーボンフォークを ORBEA AQUA に装着

2号機 ORBEA AQUA を六甲山バイクに改造した顛末は別の記事に書いていますが、その時に使ったDISK対応のフルカーボンフォークはグータラ親父の大好きな中華製のB級グッズです。取り付けてからまだ日が浅いですが、シングルトラックの下りも無難にこなせていて、なかなか良さげです。買ってそのままサクッと使えない所もあって、自分でコネコネして使えるように一手間掛ける必要はありますが、そこが中華性B級グッズの面白いところですね。

MTB用のDISK対応フルカーボンフォークが 7,170円です

今回使ったのは、 aliexpress で販売されていたMTB用のカーボンフォークで、送料込みで 7,170 円です。トップチューブは 28.6mm 径のストレートで、重さは 480g とわりと軽量です。さて、無事に ORBEA AQUA に装着できるでしょうか?

 

サイズは肩下の長さが 26″ 用と 29″ 用の2種類があるのですが、元々の ORBEA AQUA のフォークの肩下が 385mm なので、肩下が 420mm の26″ の方をポチっとしました。前輪の軸からハンドルまでの高さが35mm ほど高くなりますが、シングルトラックを下る時のバイクコントロールの点から言えば良い方向なので問題ないですな。

2週間程で届きました

コロナの影響で中国の物流が滞っていた時期は注文から到着まで3週間ほど掛かる事が多かったのですが、最近は物流もだいぶ回復してきた様子で、今回も2週間程度で無事に届きました。これが現物です、、、といいつつ届いた時の写真を撮り忘れたので、これは既にコラムカットした後です。まあ、ぱっと見では表面の仕上げも綺麗です。

そのままサクッと使えるほど中華製B品は甘くはありません

表面の仕上げは一見綺麗なのですが、、、肝心のエンド金具やDISK台座の部分が塗料が乗ったままです。この部分は均一な平面が必要なので、普通は最終塗装の後に塗装を削って平面を出しておく場所です。しかし、この中華製B級品は、仕上げの塗料をドブ付けしてそのまま製品として出荷している様子です。もしかすると、初期の頃はちゃんと DISK台座やエンド部の塗料を削り取っていたのが、途中からその作業をすっ飛ばしてしまってるのかも知れません。 

という事で、DISK台座の部分はヤスリで磨いて塗装をはがし、エンド部分はダイソーの電池式のリューターでコリコリと不要な塗装をはがして平らにしました。

 

玉押しの挿入のために底面とテーパー部を滑らかにしておきましょう

これで大丈夫かな~と思って今度はカーボンコラムの根本部分を確認すると、、、下玉押しを圧入する肩の部分にも塗料の凸凹が残っているうえに、下玉押しを固定するために少し末広がりになっているコラム根本のテーパ部分も塗料の凸凹が残っています。ここも最後の仕上げが省かれている様子ですが、このままでは下玉押しが綺麗に圧入できそうにありません。

ここも、リューターとヤスリを使って滑らかに削っておきましょう。中華製のB級品は、手に入れた時点ではまだ最後の仕上げが残っていて、その最後の仕上げを自分の手でやる事で、真っ当な製品になる物が多いですね。そのあたりの一手間が要るところが、中華製のB級品の面白いところです。

写真は、床にピンとが合ってしまい、少しピンボケになってしまいました。。。

古いフォークからの下玉押しの取り外しはカッターナイフで

新しいカーボンフォークの下準備ができたので、いよいよ ORBEA AQUA のフロントフォークの交換です。まずは古いフォークの先端をゴムハンマーでドツいてヘッドから取り外します。フォークが外れればヘッドパーツ一式を外して、ウエスとパーツクリーナーで古いグリスを洗い落とし新しいグリスを塗って、新しいフォークに組付ける準備をしておきます。

次に、古いフォークのコラム下に圧入されている下玉押しの取り外しです。ここは、ネットの諸先輩方が書いておられカッターナイフによる取り外し方法を使いました。古いフォークを平な台の上にのせて、コラムの座面と下玉押しの接合部分に差し込むようにカッターナイフを当てて、金槌でコンコンと4方向から少しずつ丁寧に叩いて下玉押しを浮かしていきます。カッターナイフの小 –> カッターナイフの大 –> マイナスドライバの小 –> マイナスドライバーの大 と、隙間を少しずつ広げていいけば、下玉押しは綺麗に外せます。

古いフォークから取り外した下玉押しを新しフォークに圧入するのに使う工具は、これまたネットの諸先輩方の推奨する塩ビパイプです。PV-30 という内径 30mm の塩ビパイプをコラムのよりも 5cm 程長く切って、その先に塩ビパイプ売り場に売っていた先端キャップを被せて即席の圧入工具に仕立てます。 

下玉押しをコラムに差し込んで、その上からこの塩ビパイプを被せて、左手でフォークを持って右手の金槌で、先端キャップをカンカンと叩いていきます。先端キャップがある事で、塩ビパイプの全周にわたって均一に衝撃が加わり、玉押しが真っすぐにコラムのテーパー部分に入っていきます。 焦らずに、10分ほどカンカンと塩ビパイプを叩いていくと、下玉押しが綺麗にコラムに入り切りました。

下玉押しが入ってしまえばまずは仮組みしてコラムカットの位置決めです

下玉押しが入れば、あとはヘッドパーツ一式を元の順番に入れて、新しいカーボンフォークを ORBEA AUQUA に仮組みします。ハンドルまで取り付けて自転車に跨ってみて、ハンドルの高さから適切なコラム長を決めます。一発で最適な高さが出せれば良いのですが、コラムは一旦切ってしまうと伸ばせないので、最初は 5cm 程長めの箇所でコラムカットをする事にします。暫く乗ってから、最適な長さが決まったら改めて切り直しましょう。

カットする位置にヤスリで印をつけたら、仮組したカーボンフォークを取り外してコラムカットをします。

カーボンコラムは金切り鋸で簡単に切れます

コラムの切断は金切り鋸を使います。できるだけ真っすぐに切れるように、鋸ガイドがあれば良いのですが、グータラ親父はいつも、手持ちのコラムスペーサで代用しています。切断する箇所に1mm程度の金切り鋸の鋸歯が入る隙間を空けて2枚のコラムスペーサをガムテープでコラムに固定します。この2枚のコラムスペーサの間に金切り鋸の鋸刃をいれて切っていけば、コラム軸に垂直に綺麗に切断ができます。

丸いパイプの切断は、鋸刃が切断面に45度程度で入っていくように、パイプを回しながら切っていくと、楽に・綺麗に切れます。カーボンファイバーは、ちょっと固めのプラスチックなので金切り鋸で金属の丸パイプを切った経験のある人ならば、たいして苦労せずに切れると思います。

コラムカットが終われば最終の組付けです

コラムカットが終われば、最終の組付けです。ヘッドパーツを入れて、コラムスペーサをいれてハンドルの高さを決めて、プレシャーアンカーをコラム先端に入れて、ハンドルを固定すれば、フロントフォークの交換は完成です。

フォークの交換が済めば、あとはDISKブレーキを取り付けて、ブレーキワイヤーを付けてブレーキ周りの調整をすれば、走りに行くだけです。