3本ローラーのウレタンベルト 融着のコツ

3本ロ―ラーのウレタンベルトの融着は少し慣れが要ります
3本ローラーのウレタンベルトが切れたので融着して修理しました。 最初は融着がうまくできずに、一見繋がったようでも3本ローラに装着して1時間ほど使っていると、また切れてしまいました。うまく融着するにはいくつかのコツがあるので、忘れないように書いておきます。
ウレタンベルトの融着には、半田ごてを使う方法とライターを使う方法がネットでも紹介されています。ライターを使う方法は簡単そうなのですが、融着を成功させるための溶かす温度と溶かす量のコントロールが難しいので、うまく融着するにはなかり慣れが要りそうです。グータラ親父も、最初はライターで溶かす方法を試したのですが、うまく融着ができませんでした。なので、ここでは半田コテを使う方法を紹介しています。
融着のポイントは温度と溶融量と融着直後の押さえ込み
ウレタンベルトの融着は3つの事に注意するとうまくいきます。①ウレタンコードの端を溶かす温度 ②ウレタンコードの端を溶かす量 ③融着した後にズレないようにコードを押さえておく時間 の3つです。
結論から言うと、①ウレタンコードがジワッと解ける温度で ②コードの端に1mm程度の盛り上がりができる程度溶かして ③押し付けたコードを2分位は動かさないように押さえておく という点に注意すると、融着が成功します。
融着の温度はウレタンコードがジワーと解けるくらい
融着するための前処理として、融着するのウレタンコードの両端をカッターナイフで切って、綺麗なコードの断面を出しておきます。20W~30W程度の半田コテを動かないように机にガムテープで固定して電気を入れ、半田コテが温まってきらた、融着する2本のウレタンコードを両手の指で持って、半田コテの側面(コテ先を保持している金属の円筒の部分)に押し当てます。
この時に、ウレタンコードがジワーと溶ける程度の温度の場所を探します。半田コテの先に近い方は温度が高く、根本のほうは発熱体から遠いので温度が低いです。なので、根本の方から押し付けて、ウレタンコードがジワーと溶ける程度の温度の場所を探します。
温度が高すぎると、溶けたウレタンが泡立ったり粘度が低くなって半田コテの下に零れ落ちたしします。この場合は温度が高すぎてそのまま融着してもうまく融着できません。
ウレタンコードの先端が1mm~2mm程盛り上がるまで溶かします
ウレタンコードをジワーと溶かしながら半田コテに押し付けると、溶けたウレタンがコードの周りで盛り上がります。この盛り上がりが 1mm~2mm 程の高さになる位まで、ウレタンコードを半田コテに押し付けてコードを溶かします。
この盛り上がりの量が少なすぎると、融着時のコードの外周部分のウレタンの量が不足して、綺麗な融着ができません。
溶けたコードを押し付けるにはガイドを使うと失敗がありません
端が解けた2本のウレタンコードを押し付けるには、簡単なガイドを作っておくのがお勧めです。慣れればガイドが無くても融着はできますが、2本の丸ベルトの中心を合わせて押し付けるには、ガイドがあったほうが楽で確実です。
ガイドといっても難しものではなく、3mm程度の棒を4本並べただけです。グータラ親父は、適当な紙を丸めてセロテープで止めた4本の棒を作って、それを適当な紙の台紙にセロテープで貼ってガイドを作っています。 2本のウレタンベルトの端を突き合わせるのは、ガイドの隙間の何も無い部分で行います。 こうする事で、溶けたウレタンがウレタンベルトの周囲に均一に盛り上がる事で、綺麗な融着面ができます。
溶けたコードを押し付けるた2分は動かさずに保持します
溶けたウレタンベルトをガイドのに載せて左右から軽く押し付けてウレタンベルトを融着します。この時に、溶けたウレタンが融着部分の周囲に1mm~2mm程度の盛り上がりを作ります。この盛り上がりが綺麗に出来ていれば、融着はほぼ成功です。
半田コテから離してガイドの上で押し付けたウレタンベルトは、その状態のまま動かさずに2分程度は指で押さえておきます。この間に、ウレタンが徐々に冷えて融着が進むので、その間は動かさないようにするのが、融着を成功させるコツです。写真ではカメラを構えるために左手を離していますが、実際には両手の指で左右のウレタンコードを押さえて2分間固定しています。
2分ほどしたら、溶けたウレタンも大体は固まっているので、そっと指を離して融着部に力が掛からないようにしてそのまま30分程度放置して、融着部分が完全に固まるのを待ちます。この期間に融着部を引っ張ったりすると、折角融着した箇所の強度が下がるので、触らないようにします。
30分放置したらニッパーでバリを切り取り1晩寝かせる
融着の後30分以上放置して融着部分が十分に冷めたら、融着部分に盛り上がった余分なウレタンをニッパーで切り取り、必要なヤスリを掛けて表面を綺麗にします。後は、念のために一晩おいてから、3本ローラーに装着して使うだけです。
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