ディスク未対応のフレームをブレーキアダプタでディスクブレーキ化

2022年6月7日ロードバイク

ロードバイクをディスクブレーキ化するにはリアエンドの対策が要ります

ちょっとした欲望から2号機 ORBEA AQUA を、ロードで登ってトレイルを下る六甲山バイク(勝手に命名)に改造しました。改造の最終結果は別の記事に纏めていますが、この記事はディスク台座の無い AQUA のフレームディスクブレーキアダプタを取り付けてディスクブレーキ化した裏道改造についての記録です。

リアのディスク化はディスク対応のフレームに限るのが正攻法です

ロードバイクをディスクブレーキ化するには、ブレーキキャリパーを取り付ける ディスク台座がフロントフォークとリアエンドに必要です。フロントフォークはディスク台座のある物に交換する事で対応できますが、リアエンド側はフレームに最初からディスク台座が付いて無いと、どうしようもありません。なので、ディスクブレーキ化ができるのは、ディスク台座が付いているディスク対応のフレームの場合だけです。というのが、正攻法のディスクレーキ化の改造です。

でも、世の中に正攻法があればその裏を行く裏道改造もまたあるのですな。ディスク台座のついていない昔のフレームをなんとかディスクブレーキ化したい時には、やや怪しげな部品ですが、ディスクブレーキアダプターを取り付けて ディスク台座をリアエンドに付けるという裏道改造の手はあります。元々のフレームが、そんなアダプタを付けるような強度設計はしていないのでフレームメーカーの保証範囲外になり、全ては自己責任の世界です。とはいえ、昔のクロモリやアルミのフレームであまり高級品でないならば、設計余裕度がそれなりにあるので、なんとかなるものです。高級なフレームは限界まで軽量化しているので強度面の余裕が少なく、このような裏道改造はやめておいたほうが無難です。(そもそも高級フレーム、はこんな裏道改造の遊びに使ってはいけません)

ディスクブレーキマウントアダプタはこれです

ネットでブレーキアダプタやマントアダプタで検索すると、リアエンドにディスク台座を後付けするためのアダプタが2種類でてきます。

これは鉄板をバンドでシートステーに固定する構造で、さすがに制動時の強度に不安があります。

こちらはアルミ削りだしの本体で制動時の力をシートステーに伝える構造で、フレームへの固定さえしっかりできれば制動時にブレーキに掛かる力に対応できそうな感じです。ブレーキ周りには少しでも安全な物を使いたいので、迷わずこちらをポチりました。

実物が届きました

2週間ほどで物が届きました、加工精度は問題なく仕上げも割と綺麗です。

ばらすとこんな感じです。黒いアルミ削りだしの本体と、1mm程の固定用プレートでシートステーを挟んで、4本のボルトで締め付けて固定します。左下のアルミ素材の爪状の部品は、シートステーに沿わせて固定する事で、制動時の力を均一にシートステーに伝える役目のようです。

元の写真を参考に取り付けます

説明書なんて付いていませんが、販売ページにある写真を参考にして、リアエンドの左側、スプロケットの無い側でディスクブレーキを装着する側に取り付けます。取り付けと言っても、向きを間違えないようにして4本のボルトを締めるだけです。

ディスクブレーキキャリパーまで取り付けた後の写真ですが、ディスクブレーキアダプタの取り付けの状態はこんな感じです。インシュロックでシートステーとディスクブレーキアダプタを固定していますが、これは逆回転(後進)時にブレーキを掛けた場合に、ディスクブレーキアダプタがシートステーから浮かないように、固定するためです。

端の2本のボルト部分は、そのままで固定ボルトを締め付けていくと、プレートが曲がって固定する力が逃げてしまいます。そこで、リアエンドの幅より少しだけ薄くなるようにワッシャーを4枚かませておきました。こうしておけば、固定ボルトをしっかり締めてもプレートが曲がらずにアダプタが固定できます。

ホイールの着脱はクイックを抜いて行います

ブレーキマウントアダプタを実際に取り付ける迄は、どうやってホイールを着脱するのかわかりませんでした。アダプタを固定するプレートには、ハブ軸の部分に丸い穴が開いていますが、穴なので上からホイールを落とし込む事ができません。う~ん・・・と暫し唸っていたのですが、実はホイール着脱の時にはクイックレバーを抜いておけば良いのに気づきました。クイックレバーを抜いた状態でホイールを嵌めて、その後でプレートの穴にクイックリリースを通して、プレートごとクイックを締め付ければ、問題なくホイールが固定されます。ホイールの着脱が一手間増えてクイックじゃなくなりますが、レースに出るわけでも無いので問題ありません。

しっかりと固定できるので割と安心感はあります

ボルト4本でプレートを締め付けて、アルミ製のエンド部分を強い力で挟み込んでディスクブレーキアダプタをエンドに固定しています。ブレーキを掛けた時にブレーキキャリパーに掛かる力は、ディスクブレーキアダプタをシートステーに押し付ける方向で掛かります。この力は、アルミ削りだしのディスクプレートアダプタがアルミのシートステーに伝える構造になっているので、強度的にも問題は無さそうです。

これで、ディスク台座の付いていない ORBEA AQUA のフレームにリアのディスクブレーキを装着できました。フロントのディスクブレーキの装着は、フォークをディスク対応のカーボンフォークに交換する事で対応します。フロントフォークの交換については、また別のの交換記事に纏める予定です。